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集団就職(しゅうだんしゅうしょく)とは、かつて日本で行われていた雇用形態の一種であり、新卒者が集団で都市部へ就職すること。 当項目では昭和時代戦後期の金の卵(きんのたまご)と呼ばれた若年中卒労働者についても記載する。 ==概要== 第二次世界大戦前には、高等小学校を卒業した人が集団就職する例はあったが〔1940年に発表された宮本百合子の小説「三月の第四日曜」に、東北から上京する青年たちが描かれている〕、その後の戦時体制により、その記録は乏しいものであった。しかし特に広く知られるのは、日本の高度経済成長期に盛んに行われた、農村から都市部への大規模な就職運動のことをさす場合が多い。 戦後期に工場生産システムが大量生産の時代に入り、製造業界では単純労働力を必要としていた〔時代の流れが図解でわかる。『早わかり昭和史』古川隆久144頁上段12行目~13行目〕。 家族経営が多かった小売業や飲食業も家族以外に補助的な労働力を求めていた〔時代の流れが図解でわかる。『早わかり昭和史』古川隆久144頁上段14行目〕。 賃金も農村部より都市部の方が高くて、大量の中卒者が毎年地方の農村から大都市部に移動して、三大都市圏の転入超過人口の合計が40万人~60万人であった〔時代の流れが図解でわかる。『早わかり昭和史』古川隆久144頁下段4行目~8行目〕。 義務教育のみしか卒業していない(後期中等教育を受けていない)中卒者を送り出す側の事情として、特に1970年(昭和45年)頃までの地方では、生計が苦しく高等学校などに進学させる余裕がない世帯が多かったので、子供が都会の企業に就職することで経済的にも自立することを期待して、都市部の企業に積極的に就職させようとする考えが、保護者にも学校側にも存在した。こうした状況の下、中学校も企業の求人を生徒に斡旋して集団就職として送り出した。 東京都特別区の工場街・商店街のある足立区・葛飾区・大田区・墨田区・新宿区・江東区などで「金の卵たる中卒者」が多く居住した地区がある。 1950年(昭和25年)に都会では教育熱で学歴インフレが進んでいったので、中学卒業後に就職者が多かった東北や九州などの地方に求人募集の的を絞り、中卒者の求人倍率は、1952年(昭和27年)に1倍を超えて、団塊の世代が中学校を卒業した1963年(昭和38年)~1965年(昭和40年)には、男子・女子とも求人倍率は3倍を超えていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「集団就職」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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